2017年10月1日日曜日

9/30 明治安田生命J1リーグ第28節 VS 川崎フロンターレ @ 等々力陸上競技場

第28節
2017年9月30日(土)19:03KO 等々力

スタジアム等々力陸上競技場主審西村 雄一
入場者数24,225人副審唐紙 学志、川崎 秋仁
天候 / 気温 / 湿度晴 / 23.7℃ / 71%第4の審判員高山 啓義

スターティングメンバー
川崎フロンターレ川崎F
 
セレッソ大阪C大阪
 
  • 監督
  • 鬼木 達
 
  • 監督
  • 尹 晶煥
川崎フロンターレ川崎F
C大阪セレッソ大阪
今回対戦今季平均
データ項目川崎フロンターレセレッソ大阪川崎フロンターレセレッソ大阪
FK6161312
CK7355
PK0000
シュート1271212
警告/退場0/00/01/01/0

<監督・選手コメント>

川崎フロンターレ 鬼木達監督
セレッソ大阪 尹晶煥監督

セレッソ大阪 杉本選手、水沼選手、田中選手、秋山選手、清武選手
川崎フロンターレ 長谷川選手、奈良選手、中村選手

川崎フロンターレ 奈良選手、谷口選手、車屋選手、小林選手、中村選手、長谷川選手、エウシーニョ選手、森谷選手

明治安田生命J1リーグ第28節、前節に今季初めての連敗を喫したセレッソ大阪が、敵地等々力陸上競技場での現在2位の川崎フロンターレ戦は、前半から得点を重ねた川崎フロンターレに5-1と完敗。セレッソ大阪は3連敗となった。

■メンバー
現在2位、そして前節は引き分けたもののこの試合まで8試合負け無し中の川崎フロンターレ。
大島が前節にハムストリングスの怪我で離脱。さらに阿部もトレーニングで膝を痛めたとのことで離脱。布陣はいつもの4-2-3-1でボランチには森谷、左SHには長谷川を起用。
中村憲剛がトップ下、小林悠が1トップ、家長が右SHになっている。

一方のセレッソは、丸橋が累積警告で出場停止となった事で左SBには古巣対決となる田中裕介を起用。またソウザが今季初めてベンチスタートとなり、ボランチには秋山を起用。試合前のコメントではコンディション面、そして守備を固めたいということでルヴァンカップやトレーニングでも好調の秋山を起用してきた。

■川崎がペースをにぎるまで

高い位置からアプローチをかけようとするセレッソ
4-2-3-1の形をとる川崎に対して、序盤のセレッソは杉本と山村がCBにまで行く場面が見られるなど、序盤は前からアプローチに行こうという姿勢が見られた。
川崎の選手は背後を取るのが上手い。つまりオフ・ザ・ボールの動きで間のスペースに入ってボールを受けるのが上手い。
上手いというのは、受け手と出し手のタイミングが統一されているからで、その辺りは前監督の風間さんは独自の言葉を使って徹底させてきたものだ。
「オフ・ザ・ボールの動き」というと長い距離のフリーランニングを思い浮かべるかもしれないが、川崎がやっているのは自分がボールを受けて次に蹴る事ができるスペースさえできればいい。正しいタイミングで正しい場所にいればOKというものなので、J1の走行距離でも最も少ない事からもわかるように無駄に走らない。そして無駄に走らないからミスも少ない。
その共有されているタイミングは「止める・外す」で表されていて、ボールの出し手が「止める」の瞬間に「外す」が行われているという事だそうで、ボールの出し手がボール顔を上げた瞬間に動き出しが行われている。顔を上げた瞬間はどうしてもディフェンスはボールを見るので、そこで動き出しが行われるとどうしても外されてしまう事になる。
なので、セレッソとしてはボールを持った選手が顔を上げさせない様にする為に、そのスタート地点となる高い位置からアプローチをかけるというのは道理にかなっている。
相手の枚数によって形を変える川崎
ただ、川崎も高い位置からアプローチに来る事はわかっている。なので、相手の前線の守備の仕方、アプローチのかけ方によって最終ラインの形を変え。ポジショニングで優位性を作ろうとする。
この試合でも前線の杉本と山村がアプローチに出る姿勢を見せたことで、エドゥアルド・ネットが最終ラインに下がる形を立ち上がりから見せてくる。
とはいえ、試合の序盤はセレッソが高い位置からボールを奪おうという姿勢を見せたため、後ろに時間を与えず長いボールを蹴らせてボールを回収することができていたので、右サイドでは水沼の早いタイミングのクロス、左サイドでは秋山が高い位置でボールに絡む事で川崎ゴール近くに迫る場面もあった。ただ秋山のポジショニングは諸刃の剣なのだが。
さらに相手の立ち位置で形を変える
しかし、時間の経過と共にセレッソはプレッシングにいけなくなる。
その要因となったのは中村憲剛の縦移動。中村憲剛のポジションはトップ下で守備の時は小林と並んで前線の2枚に入るのだが、森谷の隣に降りてきてエドゥアルド・ネットが下がって3バックだとすると3-4-2-1の中盤2枚のボランチの様な位置取りをしてくる。
また両サイドの車屋とエウシーニョも高い位置を取り、前線の家長も中に入ってくるのでセレッソの両SHは下げられ、高い位置からのアプローチが出来ず、ミドルゾーンで4-4-2のブロックを作るしかなくなってくる。
川崎の4-4-2崩し
ミドルゾーンで4-4-2のブロックを作るセレッソに対して川崎は後ろから1つずつ剥がしてくる。
2トップに対して3枚。なので余ってる選手がボールをもって持ち上がる。するとセレッソの選手は中央2枚のボランチに対して、川崎は中村、森谷、エドゥアルド・ネットの3枚。なのでそこでアプローチに行ききれない。セレッソとしてはファーストディフェンスを決めてサイドに誘導してはめ込みたいんだけども、例えば右サイドでは小林のポジショニングで山下を止めてしまって、家長が中央に入り右サイドの奥にスペースを空けてそこにエウシーニョを走らせる。
また左サイドでは右に比べると開き気味だった長谷川が松田を止めているのでその外に車屋を上げて水沼を引っ張る。そして山口の背後を中村が取る。川崎が自分たちの得意なプレーを見せ始め、それでフィニッシュまで持ち込める様になっていった。
セレッソとしてはこれをさせないためのプレッシングだったのだが、論理的に配置でずらされれた結果続けられなくなる。そしてファーストディフェンスが決まらなくなっていった。
最初にも少し書いたが、川崎の「止める・外す」をさせない為にはファーストディフェンスがかなり重要だ。
例えば川崎は、この夏戦ったセビージャがやっていたサッカーに考え方自体は非常に近いんだけど、セビージャにに比べるとパスレンジが短いので選手感の距離が近い。ということはその分4-4-2のゾーンで消す事できやすい。なのでプレビューではファーストディフェンスがいつも以上に重要になるだろうと書いたのだけど、残念ながらそれは上手くいかなかった。

川崎の先制点は中村憲剛のシュートはキム・ジンヒョンが超人的な反応でセーブしたものの、そこからのCKをストーン前で谷口に合わされたもの。
ストーン前はCKの黄金パターンの1つで、前半立ち上がりのCKでも川崎はそこを狙っていた。その1つ目はなんとか防いだものの2つ目となった19分にはやられてしまった。

この後も失点の少し前から見られていた、トップ下から3-4-2-1のボランチの位置に下がってくる中村に対してアプローチをかけられず、また2CBとエドゥアルド・ネットの3人で2トップを剥がされ、運ぶドリブルでフリーの起点を作られる展開が続く。
また攻撃でも、奈良が杉本に対して激しくアプローチに行く事を徹底していたため、杉本が気持ちよくプレーさせてもらえない。さらに守備やボール運びで山村が下がらざるを得ないので杉本が孤立してしまうという状況が長くなる。
そして最初にも少し書いたが、ボールを運んだ時に秋山が前に行きたがるのも、先に入ってしまうのでスペースを消してしまうし、一人で孤立してしまうので全く効果的ではなく、さらに川崎にボールを奪われるとバイタルエリアを山口1人でカバーしないといけない状態になる。その結果前半からまるで後半の様なカウンターをバンバン受けてしまう場面が見られていた。

そして前半終了間際の45分に川崎が追加点。左サイドからのCKは一度クリアするもそのセカンドボールからエドゥアルド・ネットのクロスに小林が飛び込んでゴール。2-0とした。
ヨニッチが滑ったのか押されたのかで倒れてしまった事もあるが、セカンドボールになった時に誰かが「人!人!人!」と最初のゾーンでの守備から人を捕まえるように声をだしていたのだが、人を捕まえられておらずヨニッチの裏には2人ほどフリーで飛び込んでいた。

■川崎の追加点

後半の立ち上がりはHTに秋山に対して指示があったのか、前半ほどに前に入り過ぎない姿勢は見られたが、中盤のフィルターにはなりきれていない。そしてさらにファーストディフェンスの問題は変わらなかった。
その結果52分にエウシーニョに豪快なミドルを決められ3-0とリードを広げられた。
この失点はファーストディフェンスの問題と川崎の攻撃を象徴するようなシーンだった。
家長がドリブルでボールを運んだところで横パス。中盤のラインの前でボールを受けた中村はノープレッシャーでルックアップする。
このタイミングでヨニッチの背後に走り出したのが長谷川でこれが背後を取るというヤツの一例。ただこの長谷川に対しては、ボールを長谷川を同一視できていた松田がマークについて動き出す事ができていた。なので本命はその外側にいて松田の背後をとっている車屋。
車屋のクロスは山下が跳ね返したが、ノープレッシャーが続いた事で全員がさがってしまいエウシーニョにはだれも行けず。エウシーニョが豪快に蹴り込んだ。
シュートはすごかったが、そこに至る過程がきっちりと川崎はやりたいことができていた。

そして58分。2ラインの前から放った森谷のロングシュートが決まってさらに川崎が追加点で4-0。
ブレ球の様な軌道でボールが沈んでいく強烈なシュートだった。

■ソウザの投入

64分〜
64分、セレッソは秋山に代えてソウザを投入。
川崎が4-0とした事もあるとは思うが、ソウザが入った事でセレッソの攻撃は少し改善される。
入ってきてからのソウザのプレーを見ているとわかるが、得点も奪っているしシュートも多いので攻撃的なイメージがあるソウザだが、ボールを持っている時に決して最初から前に入っていく訳ではない。
ビルドアップのサポートなんかで相手の2ラインの前でプレーしている事も多く、例えば柿谷やオーバーラップしたSBにボールが入った時も斜め後ろのポジションを取っており、殆どの時間はボールの後ろでプレーしている。
ここにいるからビルドアップでもやり直す事ができるし、例えばボールを奪われた時もフィルターになれる。
それに比べると秋山はボールの前でプレーしている事がどうしても多かった。おそらく攻撃面でソウザがチャンスに絡む事が多いので、秋山もそれに準ずるぐらいのプレーをという意識があったんだとは思うが…

そして68分、ソウザのミドルシュートのこぼれ球を柿谷が押し込んで4-1とセレッソが1点を返す。中村憲剛が中途半端で雑な寄せをしたので、ソウザがキックフェイントで外してのシュートだったが、4-0だしその直前にクロスをぶつけられてるので、中村憲剛としてもまあしょうがないところだろう。
79分〜
79分、セレッソはヨニッチに代えて清武を投入。山村がCBに下がり清武がトップ下に入る。
前回の天皇杯で復帰した清武だが、その試合では10分間ほどプレーしていた。そして今回の個のタイミングもちょうど15分間ほどになるので、もちろん試合展開にもよるが、この交代自体はおそらく試合前からある程度決めていた事だろう。
90分〜
86分にセレッソは柿谷に代えてリカルド・サントス。川崎は長谷川に代えて田坂を投入し、田坂が右SB、エウシーニョは右SH、家長が左SHへと移動。さらに87分にはエドゥアルド・ネットに代えて板倉を投入する。
88分には車屋のパスをインターセプトした水沼がそのまま前線に飛び出すが、クロスを上げきれず横パスを引っ掛けられカウンター。
田中がルーズボールの競り合いで入れ替わられたため、エウシーニョが一気にゴール前にまで出ていきループシュートを決めて5-1となる。
直後の90分に川崎は小林に代えて三好を投入し、アディショナルタイムには家長を倒したキム・ジンヒョンはPKを取られてもおかしくないプレーや、キム・ジンヒョンのミスで危ない場面もあったがそのまま試合終了。5-1で川崎の完勝、セレッソは完敗に終わった。

■その他

前節は仙台戦は展開の影響もあって失点を重ね1-4と内容以上のスコア差になった試合だったが、この試合は内容がそのままスコアに現れた様な完敗だった。
直接的な原因はファーストディフェンスの問題で、これは常日頃からの課題でもあるんだけど、それだけにもう少し前から人を捕まえるのを、人へのアプローチを徹底して続けたほうが、その為の準備が合ったほうが良かったんじゃないかと感じた。
セレッソとしてはもう少し戦える土俵に持っていくための策が必要だったと思う。
前回書いた目標設定の難しさについて、試合後の会見で尹晶煥監督も触れているが、今のチーム状況はその影響は結構あるんだろうとは思う。
こういうのは「勝者のメンタリティ」がないとか言われたりするんだろうけど、個人的には戦い方のバリエーションの問題だと考えている。バリエーションが少ないとこちらの都合でサッカーをせざるを得ない。なので例えば相手が準備して挑んできた時にゴリ押しするしかなく、そうなるとどうしてもバランスを崩しやすい。経験の問題も無関係ではないんだろうけど、戦い方にバリエーションがあれば相手を見て戦い方を変える事ができるからゴリ押しする必要はない。

現状に目を向けると、尹晶煥監督はおそらく、メジャーどころでいうとトーマス・トゥヘルの様に色々手をくわえて何かをしようとするタイプではない。なので得意なパターンにどう持ち込むか。相手が得意なパターンに持ち込ませないようにした時に、どこまでガマンできるかという感じの戦い方をするという方向になっていくんだろうとは思う。
まあトゥヘルもその傾向があるけど、色々と手をくわえる事でバランスを崩すチームもよくあるので、何か手を加える事が正解という事でもないだろうし。

来週は国際Aマッチウイークとなるのでリーグ戦は中断。ルヴァンカップ準決勝、ガンバ大阪との2試合を戦う事となる。セレッソはサマーブレイク明けとなる前回のダービー以降リーグ戦では2勝しかできていないのだが、実はガンバも2勝しかしておらずお互い決して調子が良いわけではない。そんな中でもダービーなのであまり関係ないとも言えるが、カップ戦は引き分けで終わる事はないので失点しない限り負けることはなくガマンしやすい。それはこれまでの結果でもあきらかだ。
おそらくファーストレグは控えメンバーが中心となるので、もちろん勝てば最高だがそれ以上に重要なのが無失点。0-0でも十分なので、ファーストレグでこれが実現できるかが大きなポイントとなるだろう。





1 件のコメント :

  1. 完敗でした。
    守備の準備はしっかりしてたとは思うんですが、ボールを奪うことが出来ないほどフロンターレが上回ってたと言うことでしょうかね。

    攻撃ではもっと割りきってコーナーキック狙いのロングボールを蹴っても良かったと思うんですが。

    最近セットプレーからの得点が減ってるように思いますが、対策をされてるんでしょうか?

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