2016年7月18日月曜日

7/16 明治安田生命J2リーグ第23節 VS ザスパクサツ群馬 @ 正田醤油スタジアム群馬

第23節
2016年7月16日(土)18:00KO 正田スタ

スタジアム正田醤油スタジアム群馬主審前田 拓哉
入場者数6,986人副審竹田 明弘、西村 幹也
天候 / 気温 / 湿度曇 / 26.9℃ / 69%第4の審判員桜井 大介
スターティングメンバー
ザスパクサツ群馬群馬
 
セレッソ大阪C大阪
 
  • 監督
  • 服部 浩紀
 
  • 監督
  • 大熊 清
ザスパクサツ群馬群馬
C大阪セレッソ大阪
今回対戦今季平均
データ項目ザスパクサツ群馬セレッソ大阪ザスパクサツ群馬セレッソ大阪
FK10151313
CK3745
PK0000
シュート214713
警告/退場0/01/01/01/0

<監督・選手コメント>

セレッソ大阪 大熊清監督
ザスパクサツ群馬 服部浩紀監督

セレッソ大阪 丸岡選手、山口選手、山下選手、杉本選手、清原選手
ザスパクサツ群馬 高瀬選手、高橋選手、乾選手

明治安田生命J2リーグ23節はアウェイ正田醤油スタジアム群馬でザスパクサツ群馬と対戦。トップチームデビューとなった丸岡の動きを基点として獲得したセットプレーとカウンターで2ゴールを決め、3節に勝利したホームでの対戦と合わせて今節も勝利し昨年はダブルを食らってしまった群馬に今シーズンはダブルを達成した。

■メンバー

今節のセレッソのメンバーで注目ポイントとなったのはトップ下のポジション。札幌戦ではボランチに山村を入れてソウザを1つ前にだす形にしたが、この試合に向けてのトレーニングでは澤上、丸岡をテスト。
しかし約束事がほとんど存在しないアイデアを出していこう状態でトップ下に入った澤上はリカルド・サントスとの役割の整理が出来ずに混乱。丸岡がトップチームデビュー即先発で起用される事になる。

一方のザスパクサツ群馬は松下が出場停止。代わりに入ったのは前節の京都戦ではCBを務めたパク・ゴン。この夏に長野から期限付きで加入した選手ですが、元々はボランチが本職という事で今節はボランチに、そしてCBには乾、その他は前節と同じメンバーとなっています。

■丸岡の役割

この日トップ下で先発した丸岡は開始直後のプレーかららしさを出していきます。
SBの裏を狙う
まずキックオフからのロングボールを跳ね返されると、マンツーマン気味にセレッソの選手を捕まえに来る群馬。杉本にボールが渡るとSBの舩津は右SBのポジションを捨てて中央の前に一気に出てくる。
その時に丸岡はすかさずそのスペースに出ていきます。
裏抜けを狙う
一旦杉本がボールを落ち着けると次に丸岡が見せたのはSB-CB-CH-SHの四角形の真ん中からSB-CB間、SBの外側を裏へ飛び出す動き。
その後ろでセレッソは杉本、丸橋、ソウザでボールを落ち着け群馬の隙を狙う。瀬川がプレスバックして何とかしようとしてきますが、完全にセレッソがセットしてしまいます。
リカルド・サントスがSBの裏へ
そして次にスローインでリカルド・サントスが舩津の裏のスペースに飛び出してボールを受けます。
この時ここで受けることが出来るのはその前の丸岡の動きに乾と舩津が引っ張られているから。
乾がリカルド・サントスに寄せ、パク・ゴンが丸岡を捕まえるために下がっています。ここまで丸岡は一度もボールを触っていませんが群馬の守備を動かしたのは丸岡の動きでした。
そしてこの流れからCKを獲得。このCKからの山下のヘディングシュートは枠を外しますが、続くゴールキックからの展開で丸岡は再び同じような動きを見せます。
SBの裏再び
再び舩津の裏を狙った丸岡に対して群馬はボランチの中村がカバー。一旦ここでボールを奪いますがクリアボールをセレッソが奪い返すと4バックの前にボランチが1人。
丸岡が再び最終ラインの前に戻ってきて清原との単純なパス交換でシュートを放ちますがDFに当ってCK。
ここでも4-4のブロックを動かす事に成功しています。
トップ下のポジションで丸岡に求められているのはこの動き。ブルーノ・メネゲウの様なドリブルでの推進力や玉田の様なボールを数多く受けてタメを作る事は出来ませんが、こういう形で相手を動かしていけるというプレーです。
先制後には一旦丸岡が出てからもう一度戻ってきて山口が出て行くというアイデアを見せますが、4バックは中央を固める守備をしてくる群馬の泣き所はSBの裏で、ここから2列目の守備を動かせるので、セレッソがやっていた「丸岡にSBの裏に走ってもらってアイデアを出していこう」という攻撃からもう少し約束事があればさらに崩せそうでした。
中盤で捕まえきれない群馬
3分のセレッソの先制後も群馬は前から捕まえてコンパクトにしてサイドで追い詰めてボールを奪う形をやりたい様でベンチから何度もその指示を出していますが、丸岡と清原の出入りを捕まえきれず、前のスペースに丸岡が入ってくれる事で杉本も少し引いたおそらく自分が最も好きな位置(他の人から見て杉本の能力が活きそうな位置とは限らない)でボールを受けられる状態なので、ピッチ内では思うように言っておらず前半13分頃には舩津が丸岡をどうするのかをベンチに確認しています。

■セレッソの先制というか群馬のCK守備

この丸岡のシュートで得たCKから3分にセレッソが先制します。
このCKはチームとして2本目のCKでしたが1本目のCKも山下と競り合ったのが170cmの瀬川というアンバランスさ。この時も山下のマーカーは本来瀬川ではなく多分4番の坪内だったと思いますがペナルティエリア外から飛び込む山下と中途半端な距離をとっておかしな対応で瀬川が付いて行く事になっています。ボールが少しだけ短かったのと瀬川が良い対応をしたので群馬は事なきを得ましたがかなり危険なシーンです。
そして2本目のCKでは今度はペナルティエリア外から飛び込む杉本に舩津が振り切られニアでスラされると中央で清原が押し込んでゴール。
コースや人は違いますがマークの外し方は1本目と全く同じでした。
ちなみに3本目のCKもニアに入る杉本を坪内が離しており、4本目のCKでは田中の折り返しに丸岡がフリーでシュートするも力んで枠を外してしまいました。

■20分ごろからの群馬の変化

群馬の守備の変化
20分頃から群馬は入ってきたら前から捕まえるというよりもリトリートして4-4-2のブロックを作る形に守備を変える。
セレッソがボールを運ぶ上で狙ってくる2トップの脇のスペースは2トップのスライドで対応。
結構大変ですが、ここを突破されると再び最初の様な状態に持っていかれるので、ボールを奪いに行くという訳ではありませんがここに簡単に基点を作らせないようにスライドして牽制をする。
相手の変化に対してアイデアで対抗するしかないセレッソはこれで少しずつ攻撃が停滞していきます。
ただ、前半30分の杉本の折り返しからリカルド・サントス、丸岡とシュートを放った場面。
思い通りの形でプレッシャーをかける群馬
この場面は2トップがスライドして脇のスペースを埋め、セレッソがサイドを変えた時に2列目の高橋が田中に一気にプレッシャーをかけて、田中にバックパスを出させる。それに連動して全体を上げる。
これは群馬が狙い通りにパーフェクトに追い込んだ形だったはずです。ジンヒョンのキックに対して右SHの山岸も最終ラインも上がってこのボールもしくはセカンドボールを拾い攻撃をという流れだったはずです。
想定外の形で上回られる
しかしジンヒョンのキックはピタリと丸橋にわたって丸橋はワンタッチで舩津の裏へ杉本を走らせるパス。
群馬の想定を超えた個人能力で決定的なチャンスを作ってしまいます。
杉本の折り返しからのボールはリカルド・サントスはDFに当ててしまい、こぼれ球をもう一度丸岡がシュートしたものは右に外れてしまいましたが、これを決めていたら群馬はガックリいっただろうになあという勿体無い場面でした。
とはいえ、この群馬の守備はブロックの作り方としては正しい形。なので先ほども書いた様に前半の終盤群馬がペースを取り戻しつつありました。
またボールを持たれると群馬の攻撃はセレッソの守備を動かす様な事はほとんど無いのですが、守備では例えばリカルド・サントスの横は誰が行くか等が定まっておらずその時々でここが判断しているのでボールを奪いきれない場面が見られる様になっていました。

■後半

後半も前半の終盤からの展開が続きますが、群馬のボールを奪ってからの攻撃はSBのオーバーラップ以外にセレッソの守備を動かすようなものがなく、またボールを持っても手詰まりになる。なのでセレッソにとって気をつけなければいけないのはショートカウンターで入れ替わられる事と高瀬のオーバーラップという状態でした。
しかし高瀬が上がってくるという事はセレッソもカウンターを仕掛けられるチャンスがあるという事。
相手のスローインからボールを奪うと丸岡がリカルド・サントスに渡し、リカルド・サントスは右サイドを上がる清原へ。清原の持ち出しに対して慌てて戻る高瀬と坪内の2人共がしてしまった一か八かのスライディングを清原が上手く外すと一気に前線にボールを持ち出し、リカルド・サントス、杉本と繋いでゴール。61分に今シーズンこれだけ綺麗なカウンターがハマったのは初めてじゃないかというゴールでセレッソがリードを広げました。

その後も66分には中盤でボールを奪いきった所からの攻撃でリカルド・サントスがヘディングで合わせる場面、CKから清原の反転シュートは相手の足に当ってGKにキャッチされる場面、カウンターからリカルド・サントスがシュートを放つ場面を作りますが決められず。
77分〜
71分に群馬は常盤に代えて突進型のマテウスを投入します。
ボールを運ぶ事はできそうだから個の力でって事なんでしょう。
もちろん1人でゴリゴリ来られる選手は嫌ですが、ただ個の力で守るセレッソにとって嫌なのはグループで攻撃してくる形であって、個で勝負する選手はよっぽどじゃないとそれほど脅威にはなりません。
77分には鳥栖から育成型期限付き移籍で獲得した平を高橋に代えて投入します。

しかしその直後にセレッソは松田のクロスから清原が頭で合わせる決定機を作ります。
これはGK清水の正面でしたが、ボールウォッチャーになってプルバックでCBの間に入る清原を完全に見失うというかなりお粗末なプレーでした。
最終メンバー
その後セレッソは79分に丸岡から玉田、84分にはソウザから山村、88分にはリカルド・サントスから澤上とメンバーを入れ替え、群馬も89分に瀬川から小林に交代がありますが、どちらも変化なくそのまま終了。セレッソが勝利に終わりました。

■その他

前半の群馬が戸惑っている時間帯に先制できた事で大きく楽になりました。
立ち上がりは丸岡の動きに対して群馬は準備出来ているとはいえない状態。おそらくどういう感じになるのはわかってなかったんだと思います。
途中から守備を修正した事で持ち直す事ができましたが、セレッソに勝つには先に仕掛けていかなきゃ行けない所を仕掛けられた形になったので群馬は完全に後手にまわってしまったという所でしょうか。また攻撃でもショートカウンター以外はSBのオーバーラップ以外に手がないのがちょっとキツかったですね。

一方のセレッソは、解説の下村東美さんがこのゲームならセレッソはもっとできたんじゃないかと言っていましたが、チームのやり方が攻守共にアイデア出していこうという戦い方なので、これが今の妥当な感じだと思います。せめて攻撃か守備のどちらかにでも約束事と準備があればもうちょっと違った形に出来るんでしょうけど、守備でもアイデアなのでコントロールしてボールを拾ってという形もできていないですからね。
このチームは、攻撃的なチームでは無い、消極的な戦い方をする、守備的なチームだ、とかいった部分が問題なのではなく、チームとして練度が低いというのが問題点ですから。

あと丸岡については、決定機を外してしまいましたがまずまず持ち味は見せることができたんじゃないかとは思います。
先に仕掛けられて消される可能性もありましたが、これで杉本も前で動いてくれるやりやすさを感じていたでしょうし清原も自分以外に動く所ができたので、この試合ではボールタッチ数が少なかったとは思いますが、次からはもう少し使ってもらえてボールに絡めるんじゃないですかね。まあ決定機を決めてたらもっと使ってもらえたんでしょうけど。





1 件のコメント :

  1. おつかれさまです。
    丸岡のトップ下、ソウザよりは良かったですね。
    彼ならスペースを作ることも使うこともできる。今季はそれぞれ清原と柿谷ぐらいしか効果的に出来てなかったですしね。
    ソウザもボランチのほうがしっくりきている感じ。
    試合全体としては先制で相当有利になりましたし堅守の草津としてはこの展開だとなすすべないってところですか。セレッソが良いというより草津に手がないという感じ。
    次の町田は荒いので怪我人が出ないことを祈るのみです。

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