2014年12月18日木曜日

パウロ・アウトゥオリ新監督就任について



2014年12月16日に、2015シーズンのセレッソ大阪新監督としてブラジル人のパウロ・アウトゥオリ氏が決定したとのリリースがありました。
アウトゥオリで思い出されるのは、2006年に鹿島アントラーズの監督として指揮をとっていた事。そしてその前年の2005年にはサンパウロを率いてクラブワールドカップに出場し、決勝でリバプールを敗って優勝した事でしょうか。

アウトゥオリの経歴は、今回の公式発表では現神戸の相馬崇人も所属したCSマリティモからとなっていますが、その前にもブラジル国内や同じポルトガルのクラブで指導歴もある様です。
そしてこれまで率いてきたクラブは、ボタフォゴ、クルゼイロ、フラメンゴ、インテルナシオナル、サントス、サンパウロ、ヴァスコダガマなど名門クラブがずらりと並んでおり、それらのクラブでリベルタドーレス杯2回、クラブワールドカップ1回、ブラジル選手権1回、ペルーリーグ2回、などとかなりのタイトルを獲得してきた正真正銘のビッグネーム。
またカタール代表やペルー代表の監督歴もあります。少し前にはエジプト代表監督の候補として名前があがっていたと記憶しています。
直近はアトレチコミネイロの監督で、ちょうどアウトゥオリがクビになってクルピが就任したという形です。

彼が率いていた2006年の鹿島といえば、DFには高卒新人で開幕スタメンに抜擢した内田、現セレッソの新井場、岩政、大岩、羽田、中盤には小笠原、青木、増田、本山、野沢、FWには柳沢、アレックスミネイロ、深井、田代などがいた頃です。
セレッソはこのシーズンはもちろん対戦しており(この年に降格していますが)、最初のアウェイの試合では粘って0-0で試合を進めてきたところで、終了間際にクロスを本山がヒールで落としたところに飛び出してきたフェルナンドに決められ鹿島が先制、さらにガックリ来たところでアレックスミネイロに決められ2-0の敗戦という試合でした。
またホームの試合では、当時長居で全く勝てなかった鹿島がファビオサントスと野沢のゴールで鹿島が0-2とリードしますが、クロスのクリアボールを名波がダイレクトで決めて1-2。さらに試合終了間際に酒本がJリーグ初ゴールを決めて2-2の同点という試合でした。

ただ、これは結果と文字を見て思い出しただけでアウトゥオリが鹿島で具体的にどんなサッカーをしていたかは、このブログもまだやっていませんし残念ながら全く覚えていません(苦笑)。

鹿島からの情報によるとかなり厳しい人の様で、瞬間湯沸かし器とも言われていたそうですが、バランスを重視し内田に代表される様に若手を抜擢する事もできる、また戦術的なディテールもしっかり指示できる監督だそう。また練習ではほとんどがボールを使ったトレーニングでシュート練習などのパターン練習もほとんど無し。かわりにコートを狭めた状態でのゲーム形式の練習だったり、練習試合も数多くこなしたりしていたそうです。

こういった情報から察するとセレッソが2度目のチャレンジに失敗した「脱クルピ」のクルピと似た部分もありそうです。
クルピはサポーターやメディアに向けては笑顔で接してくれますし、冗談もかなり言うので「温和な人」というイメージがあるかもしれませんが、ゲーム中やトレーニング中の姿は激情型の厳しい人です。
就任中に香川・乾・清武・柿谷・山口と日本代表選手を何人も育てていますが、手取り足取り教える様なタイプでは全くなく、どちらかといえば突き放して要求するタイプ。
またポポヴィッチの様に選手と距離を近づけたり歩み寄ったりする様な事もなくハッキリとした線を引きます。
さらに練習では、スタメン組とサブ組をはっきり分けて、例えば紅白戦で直接指示するのはスタメン組のみ。サブ組は完全にコーチにまかせます。(なのでそのサブ組をフォローする役目をになってた小菊コーチの存在が、当時のセレッソにおいてかなり重要だったわけですが・・・)

もちろん戦術的な考え方は異なっているので違いはありますが、姿勢や考え方に似た部分もありそうなので今シーズンの様な大惨事にはならない可能性が高そうです。
まあ、ポポヴィッチやペッツァイオリとアウトゥオリはこれまでに実績も格も全く異なるので比べるのも失礼な話しでしょうけど(笑)。

監督が決まったところで、気になるのは来期の編成です。
現時点で来期もプレーする事がきまっているのは、藤本、酒本、小谷、丸橋、武田。そしてU-18から上がってくるの沖野、阪本、西本、温井、前川、神戸U-18からの米澤、三菱養和からの池田。
新人の7名はセカンドチームを見据えての事だと思いますのでまだ戦力に入れるのは微妙ところかと思いますので、実質は最初の5名です。
丸橋は鹿島からのオファーがあったもの移籍しないとの事ですが、杉本、扇原、山下、山口、南野、長谷川あたりには移籍のウワサがあります。
そして気になるのは、フォルランとカカウの動向。
彼らで一番ネックになってくるのは年俸でしょう。
来シーズンは2部に落ちた事で確実にチームの収入は減ります。
露出が減るわけですからスポンサーの数も間違いなく減るでしょうし、出してくれる金額も減るでしょう。
なので、フォルランとカカウの大物外国人選手についてはまずセレッソがその年俸分の予算を捻出する事ができるかどうかがスタート地点。
いくらチームが残したいと考えても、もし選手が残ってくれると言ったとしても、その予算を捻出する事ができなければ放出せざるを得ません。

なぜ、ここで予算の話しをしたかというと、今回のパウロアウトゥオリはアトレチコミネイロで月給25万ドル/年俸300万ドルだったとの話しがあります。
現在のレートで25万ドルといえば3000万円弱、300万ドルといえば3億5千万ちょっとです。(これでも他の同じクラスの監督に比べると安かったそうですが・・・)
下げてもらっていたとしてもそこまで大きな減額は無いでしょう。
前回のポポヴィッチが4000万円との情報だったので大きな違いです。

前回は完全に監督でミスをしているので、監督にお金をかける事は大賛成です。
今伝わってきている情報では素晴らしいものばかりですので、パウロアウトゥオリという選択には期待を持たせるものです。
彼のコメントに心が暑くなった方も僕だけではないでしょう。
ただ、さっきも書いた様にトータルの予算の問題は絶対ありますので、来シーズンの編成はこのあたりが影響してくるかもしれません。
ここ数年は経営的に良い数字を残せてそうなので、来シーズンは思い切った予算が組めていればいいのですが。というか組んでくださいお願いします(笑)。

最後に、途中でも書きましたがアウトゥオリが鹿島を率いていたときの細かい内容は完全に忘れてしまっています。もし当時の鹿島のフルマッチの情報とかあればこっそりツイッターで教えていただければありがたいです。もしあればオフシーズンの間にレビューとかもできますし(笑)。

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