2014年5月2日金曜日

4/29 Jリーグ第10節 VS 大宮アルディージャ @ ヤンマースタジアム長居

セレッソ大阪10前半01大宮アルディージャ
1後半1
延長前半
延長後半
PK戦
スターティングメンバー
セレッソ大阪大宮アルディージャ
選手名番号位置シュートシュート位置番号選手名
武田 博行1GK00GK21江角 浩司
染谷 悠太3DF00DF27今井 智基
藤本 康太4DF11DF2菊池 光将
酒本 憲幸17DF10DF17高橋 祥平
山下 達也23DF00DF30渡部 大輔
扇原 貴宏2MF11MF14中村 北斗
長谷川 アーリアジャスール5MF00MF38増田 誓志
山口 蛍6MF31MF34片岡 洋介
丸橋 祐介14MF22MF41家長 昭博
柿谷 曜一朗8FW20FW28富山 貴光
フォルラン10FW22FW11ズラタン
丹野 研太27GKGK31清水 慶記
新井場 徹7DF0DF26村上 和弘
楠神 順平11MF0MF4橋本 晃司
南野 拓実13MF10MF9曺 永哲
ミッチ ニコルス18MFMF10渡邉 大剛
永井 龍9FWMF18横山 知伸
杉本 健勇20FW10FW32長谷川 悠
14シュート7
15GK10
7CK2
8直接FK7
1間接FK1
1オフサイド1
0PK0
セレッソ大阪大宮アルディージャ
杉本(90'+4)得点ズラタン(70')
長谷川→南野(64')
藤本→杉本(73')
酒本→楠神(85')
交代富山→曺(60')
ズラタン→長谷川(84')
家長→村上(90')
藤本(32')警告中村(54')
退場
前節神戸に勝利するチャンスが十分ありながらも引分けに終わりリーグ戦では3/29の新潟戦からの5試合で3分2敗と勝利が無いセレッソ。今節は中2日で同じく3/29の柏戦からの5試合で1分4敗で勝利が無いうえに現在4連敗中の大宮アルディージャとの対戦となる。

セレッソのフォーメーションは今節も3-4-2-1。カチャルが体調不良で前日の練習も休んでいたので3バックの左に藤本。また右WBには中2日連戦という頃で新井場から酒本に代わっている。

一方の大宮は、プレビューでも書きましたが前節の甲府戦をかなりの丁重な内容で完敗してしまった事もあって、何と3-4-2-1でミラーゲームを選択。
中村、増田、片岡、冨山と4人もの選手を入れ替えるというかなり思い切った選択をしてきました。

■大宮の狙い
マッチアップ
大宮がミラーゲームを選択してきたのでマッチアップは図の様になり、当然ミスマッチはできていません。
自陣で5-4-1のブロックを作る
そしてセレッソがボールを持つと自陣に下がってしっかりブロックを作ってきます。
マッチアップを合わせ、守るエリアを狭くし人数をかけているのでセレッソに局面での数的有利をつくらせないぞという事です。
2試合前からセレッソも同じ形なので神戸戦・山東戦でも書きましたが、5-4-1で引いて守ると攻撃を仕掛けるのがかなり難しくなるのでセレッソはそのブロックをできるだけ高い位置で維持しようとしますが、大宮はそんな事も無くしっかり下がって守ってきます。
一応1トップ2シャドーの役割としては、家長はキープと仕掛け、富山は動きまわってズラタンがプレーできるスペースをつくるというのもあるんでしょうけど、優先順位的には守備の方がずっと高く、言ってみれば0-0でOK、何かの拍子で1点取れれば最高という考え方でした。

■セレッソの攻撃
という事で前半の立ち上がりからセレッソはボールを持つ時間が長くなっていました。そして大宮がミラーであわせてきたにも関わらずチャンスも作る事ができていました。
ミラーゲームという事は1対1の局面が数多く出来ているので例えばその1対1に勝てればチャンスになります。なので個々の能力で勝るセレッソがチャンスを作る事ができていたのですが、そうなると大宮は個々の能力でヤラれるなら相手は守る場所を狭くしなければいけないし、カバーリングが間に合うように距離を近づけなければいけないという事でよりブロックを下げてしまうようになります。
立ち上がりは積極的に相手を押し込んでいたセレッソですが、5-4-1で自陣で引いてブロックを作るとその堅さは相当なものなので、開始10分頃の時点で早めに先制できれば楽になるけど、このままズルズルといけば苦労するかもしれないという予感が漂う展開になっていました。
しかし15分を過ぎた辺りからでしょうか、セレッソは少し攻め方を変えてきます。
セレッソの攻撃
これは確信は無いのですが、それまで前から捕まえに行っていた守り方をハーフウェイあたりで待つ様になったのでおそらく意図的だったと思います。15分あたりから下がってスペースを消す大宮を引き出す為に少し相手にボールを持たせはじめました。その結果大宮は家長の個人技でチャンスを作ろうとしてきますが、さすがに家長1人だけでは作れるチャンスも限られています。そこでセレッソがボールを奪うと、早い段階で扇原が最終ラインに下りて4-1-5になり中盤でのボール回しで相手を押し込む前に扇原の長いボールで相手の裏のスペースを狙う様になりました。
この早いタイミングでのフィードで丸橋や酒本の両サイドを走らせた形でのチャンスや、逆に4-1-5の1に入る山口が相手の5-4の間を使ってフォルランとのワンツー、また酒本から丸橋の大きなサイドチェンジを起点に長谷川のクロスから柿谷が右足アウトであわせるなど前半だけでも3回ほど、後半に入ってからは長谷川がフォルランのスルーパスに抜け出したり、扇原からのロングフィードに抜け出す柿谷、そして最大のチャンスだったのがCKのこぼれ球を拾って扇原が一番後ろから裏へ抜ける丸橋へのロングフィードを出したシーンで、それをダイレクトで折り返して飛び込んだ柿谷が合わせるも江角がスーパーセーブにあってしまう。
セレッソはこの前半途中から長谷川が下がる64分までの間に何度も決定機を作りましたが、ただただ決めきれないという展開でした。

■試合展開
64分〜
60分に大宮は富山に代えてチョ・ヨンチョルを、64分にセレッソは長谷川に代えて南野を投入します。
大宮は単純に運動量の問題でしょう。セレッソは中2日での連戦続きで疲労の問題と、後は前までボールを運べているのでフィニッシュに絡める選手を入れたかったのだと思われます。
ただこの交代からそれまでの流れからセレッソの攻撃がうまくいかなくなり、大宮がボールを持つ時間が増えていきます。時間帯別ポゼッション率とシュート数でも顕著に現れているのですが、60分〜75分の間のボールポゼッションはセレッソの38.8%に対して大宮が61.2%。シュート数もセレッソの0本に対して大宮は5本とこの試合で両チームに最も差が開いた時間帯となってしまいました。
長谷川交代後のセレッソ
それまで決定機を作っていたのは低い位置にいる扇原からのロングフィードが多かったのですが、そのロングフィードが活きていたのも中盤に残る山口と長谷川が中盤でつないでいたからでした。長谷川が中央に入ってきて中盤でボールを受けてくれるから相手の最終ラインもそこをケアするために前に出て、その結果裏も空くって事だったんですね。
それが長谷川が下がって代わりに入った南野は前に飛び出したいタイプ。
その結果中盤でつないでくれる人数が少なくなり、長いボールだけになると相手も対応するのはそう難しい事ではない。その結果セレッソはボールを奪ってもすぐ相手にボールを渡してしまう事が多くなっていきました。

そしてその結果事故が起こってしまいます。
ズラタンが獲得したCKから、増田のキックはニアで扇原が触るもそのボールをズラタンが頭で合わせてゴール。
大宮にとって願ってもない展開になってしまいました。
73分〜
この失点を受けてセレッソは藤本に代えて杉本を投入。
4バックにして柿谷とフォルランの2トップ、杉本は右SH、南野が左SHに入る。
ただ、こうなると大宮はもう攻撃では時間を使って、守備では人数をかけて守るのみ。
85分〜
84分に大宮はズラタンに代えて長谷川、85分にセレッソは酒本に代えて楠神を投入し、山口が右SBで扇原のワンボランチ、楠神がトップ下に入る。
そしてこのあたりから杉本が前にでて杉本へのロングボールを使い出します。
ただ、大宮の菊地と高橋のCBは高さにも強くさらに人数もかけているのでなかなか厳しい。
アディショナルタイムには家長に代えて村上を投入しさらに人数をかけてきて万事休すかと思われた94分、CKのこぼれ球を拾った山口が再び前線に放り込むと丸橋の後ろで杉本が合わせてなんとか同点ゴール。
そしてそのまま試合終了となり、1-1の引き分けとなりました。

■その他
危なかったですね。
試合は支配していたし、チャンスも多かった。それを決めきれずに事故の様な失点。
最後に何とか同点に追いつけて負けなくてよかったです。
この試合で負けてたらダメージの大きさは計り知れないものだったでしょうから。
サッカーではこういう事もあるのは知っていますが、しかしこのタイミングで、この大宮相手に起こらなくてもという試合でした。

ミラーで挑んできた大宮。
途中でも書きましたがゲームプランとしては0-0でOKの試合で、今までやってきた事を捨ててでも勝点と取りに来ました。
シーズンはまだまだ先があるのにこの段階でやるには早すぎるし、もし負けてでもしたらチームが崩壊してしまう可能性もあるぐらいリスクが高い方法だったんですが、大熊監督がそれを承知でここで仕掛けてきたということはそれだけ前節の甲府戦がショックでチームも追い込まれていたという事なんでしょう。
しかし、連敗は止まったもののこの試合でとったのと同じ方法でシーズンを通してやる訳にはいけないでしょうし、何かが改善された訳ではないので厳しい状況はもうちょっと続くかも知れません。あと、家長の個の能力はやっぱりハンパなかったですね(笑)。

セレッソに話しを戻しますが、扇原が最終ラインに下りて4-1-5になる形。
これで裏を狙う形ができましたが、大宮の様にマッチアップを合わせて人数をかけて守る相手には、本文中にも書いた様に長谷川が下がると分断してしまって攻撃が上手く行かなくなってしまいました。
今回の大宮の様なやり方だと扇原が下がってしまうと単純に相手の前線の人数に対してセレッソは後ろに人数を残しすぎの状態になってしまっていた訳ですね。相手は最終ラインにまで来ないので、ボランチが下がらなくてもCBで扇原がやっていた仕事ができる状態だったという事です。CBで扇原が下がってやっていた仕事ができれば中盤にボランチ2枚を残せるので長谷川から南野に代わっても分断をせずに済んだのでしょう。
ただ、解決策はそれだけじゃなくってもう1つありました。
それは3バックの両サイドがもっと前に絡んでいく事。イメージとしては広島の塩谷を思い浮かべてもらえればわかりやすいかと思いますが、あの状態だと3バックの両サイドはかなり自由にプレーできる状態でした。前半に1度、終盤のパワープレーになってからはずっと山下が出て行く形がありましたが、あれをもっとチームとして効果的に組み込めばかなり違ったと思います。ただ、セレッソもその形は実際何度か見せてるんですよね。これでもうほとんどの人が気付いたと思いますが、カチャルが山東戦や神戸戦で何度か見せていたアレです。あれをチームとして組み込む。カチャルが運んだ時に最終的には特攻になってしまってる事がほとんどなので、まわりが連動して動けるようになればなあという所です。藤本がほとんどそういう形をつくれなかったので、この試合ではもしかしたらカチャルの不在は大きかったのかもしれません。

あと最後に柿谷。
この試合でも絶好のチャンスを決められずに、10試合連続ノーゴールとメディアをにぎわせています。
去年の一番前からポジションが少し下がってる分、もうワンプレー増えて上手くいかない事もありますが、上手くいってるシーンもあるし、プレー自体に問題がある様には見えません。
実際10試合ノーゴールとはいえそれはリーグ戦だけの話しで並行して行われているACLでは得点ランキングで4位タイの4ゴールを決めていますしね。
なので実際はなんの問題も無いとは思いますが、心配なのは本人がちょっとそれを気にしてプレッシャーを感じているように見える所。
ホントに問題がある様には見えないので、1つ決まれば楽になるんでしょうけどね。

そんなタイミングでナイキのこの動画を見て何とも言えない気持ちになりました。しかもナイキだし(笑)。

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