2011年12月30日金曜日

12/29 天皇杯 準決勝 VSFC東京 @長居スタジアム


■FC東京 1 - 0 セレッソ大阪
FC東京:谷澤(77')
セレッソ大阪:なし

フォーメーション
■FC東京
GK:20 権田修一
DF:2 徳永悠平 3 森重真人 6 今野泰幸 33 椋原健太
MF:4 高橋秀人 10 梶山陽平 18 石川直宏 39 谷澤達也
FW:22 羽生直剛 49 ルーカス
SUB:1 塩田仁史 14 中村北斗 27 田邊草民 32 上里一将 35 下田光平 9 ロベルト セザー 11 鈴木達也
交代:羽生→鈴木(75') 谷澤→下田(87') 石川→中村(90'+3)

■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 14 丸橋祐介 17 酒本憲幸 22 上本大海
MF:2 扇原貴宏 6 山口螢 13 清武弘嗣 16 キムボギョン 23 倉田秋
FW:31 杉本健勇
SUB:1 松井謙弥 4 藤本康太 7 大竹洋平 25 黒木聖仁 26 村田和哉 11 播戸竜二 15 小松塁
交代:杉本→小松(45'HT) 扇原→村田(62') 山口→播戸(81')

天皇杯準決勝のFC東京戦。
長居スタジアムでの試合だがトーナメント表上でセレッソがアウェー扱い。
なので長居なのにベンチもスタンドも南側で、ユニフォームも2ndの白という珍しい試合。
セレッソは扇原が出場停止から、茂庭がウイルス性の体調不良から復帰。
FC東京は羽生がFW登録ながら中盤の位置に入る。というより前の4人はかなり流動的。

■マッチアップ
FC東京の仕組み
FC東京は一応4-2-3-1になるのだけど前線の4人はかなり流動的。なのでルーカスが下がってきたりサイド出ていたりして他の前線の選手が1トップの位置に居ることもあるし、さらに2トップになっている事もある。
ただセレッソのように2列目が全員同サイドに集まることはなく、両サイドのバランスは担保されている。

ただ前線は流動的とはいえここまでボールが来なければ意味が無いわけで、その最初の仕組みとしてあったのが2CB+ボランチの高橋。
そもそも東京の両CBは国内屈指のCBで2人とも足下の技術がある。この2人+ボランチの高橋がポジションを入れ替えながらパス交換することでプレスを回避。
セレッソはできるだけ前から抑えたかった所だけど、これでゾーンを下げて守らざるを得なくなっていた。

CBではなくボランチとSBを抑えに来る
また守備の時は素早い切り替えでボランチの所にハイプレスをかけてくる。
まあこれはセレッソのやり方〜ボランチでボールを落ち着ける〜によるもの何だけど、CBは無視してボランチと両SBに前線の4枚をぶつけてくる。

セレッソは、東京がハイペースで入ってくる事は予想できていた事なので、その対策として早めに縦を狙うという事だったのだろうけど、杉本が前線でポイントになれずなのでシャドーが突っ込んでいくしか無く攻撃の形が作れていない。

CBとボランチの関係
またこの守備の場面でも2CB+高橋の関係は素晴らしく、セレッソは1トップの杉本でボールが収まらないのでその1つ下のシャドーに縦パスを入れるが、ココには今野が激しくチェックに行き今野が空けたスペースは高橋が入るという連携がきちんとできていた。

こうやって攻撃の形が作れていないのでボールの周りに選手がいない。なので守備も後手を踏んで前から抑えられない。という状態になっていた。

■シャドーを下げる
シャドーが下りてくる
ということでセレッソはシャドーの倉田・キム・ボギョンがボランチの近く下がってボールを受けるようになる。
これでやっと東京のプレスを回避できるようになりボランチの所でボールが落ち着けられるようになった。
ただ、シャドーが下がると前線の人数が少なくなるので、前線でタメを作るか落ち着けた扇原の所で変化をつけて時間を作りたい所なんだけど、やっぱり前ではタメを作れず扇原も何もできていないのでなかなか継続して良い形を作れない。

このまま前半は0-0で終了。
立ち上がりからは東京ペースで終盤にセレッソが盛り返すという展開。

■後半
後半のマッチアップ
HTでセレッソは杉本を下げて小松を投入。
また山口をCBの前に固定して扇原・キム・ボギョンをその前に並べるような配置に変える。
前半の終盤からボランチの近くでボールを落ち着けたように、シャドーがボランチの近くでプレーすることでボールを落ち着けて攻めていく。

相手を押し込めない
ただ、交代で入った小松も前線でポイントになれず、扇原の所で変化をつけられないのも相変わらずなので、シャドーが中央に寄った分、攻撃は中央突破とSBのアーリークロスだけという状態。
シャドーがなかなかSBと絡んだりサイドチェンジしてどうこうって事が出来ない。
なので相手を押し込んでコンビネーションを使うという所、本来セレッソがやっていきたい所まで行き切れない。
この試合前半の終盤からボールを持てるようになったのだけど、サイドにシャドーが絡んだ幅をつかった攻撃ができずサイドバックからのアーリークロスだけなのでボールロストも多く相手を押し込めない。

ただ、攻撃でボールを落ち着けられてはいるのでボールを失っても近くに選手が居る事ができており、速いプレッシャーで流動的な4人にボールが入る前に抑えてしまう事で東京があまり攻撃できない状況にすることはできていた。


■村田投入
村田投入後のマッチアップ
セレッソは62分にボランチでポイントになれてなかった扇原に代え清水戦で活躍した村田を投入して2列目に。
村田は裏を狙うように指示されていたようで高い位置にポジショニングを取るので扇原のいた時よりも前線での選択肢がふえるのだけど、ただ今までの状態と同じく中央突破とアーリークロスのみという状態は変わらず。

村田をサイドに
幅を使って相手を押し込めていないのだから清水戦の後半のように村田を右サイドに張らせて酒本との縦関係と、左サイドはSBとシャドー、ボランチの1枚という形にして相手を押し込めることを優先した方が良かったんじゃないかとも感じたけど、強引な中央突破でもチャンスはある程度は作れていた。

■試合の結末
ただ、やっぱりボールロストが多すぎた。
攻めこむ機会自体は多いもののゲームをコントロールは出来ていなかったので、ルーカスのポストプレーから矢沢にゴールを決められて失点。
前半は杉本、後半から小松とセレッソはCFを入れ替えても収まらなかったポストを、東京からきっちり収め続けたルーカスが落としたボールを谷澤に決められて失点。

播戸投入後
その後セレッソは山口を下げてキム・ボギョン・倉田のボランチに播戸・小松の2トップのスクランブル体制に持って行き、終盤に同じ様な形小松のポストからボギョンのシュートもヒットせず、さらに後半の猛攻もゴールを上げることができず試合終了となってしまった。

■その他
残念ながらレヴィー・クルピの5年半は12/29で終了となってしまった。
チャンスはあったんだけど勝てなかった。来年はACLに出れない事が決定した。タイトルに手が届かなかった。
タイトルへの道はなかなか遠い。

今シーズンはずっとそうだった様に、やっぱり播戸以外のCFで決め手になる選手がいなかった事(その播戸は途中で出した方が活きる事)、ボランチの所でコントロールできるかどうかが相手次第になってしまう所が最後までどうする事もできなかった。
HTでFWを交代させずに済めば、結果的にだけどボランチを2枚とも代える必要がなければもうちょっと交代カードを有効に使えたのだろうけど。

今シーズンはいろいろあったけど、ちゃんとしたまとめは改めてやる事にします。

2011年12月25日日曜日

12/24 天皇杯 準々決勝 VS清水エスパルス @長居スタジアム


■セレッソ大阪 2 - 2 清水エスパルス
セレッソ大阪:キム ボギョン(11') 清武(93')
清水エスパルス:小野(23') 高木(104')
■PK
セレッソ大阪:13◯ 16◯ 23◯ 14◯ 11☓ 6◯ 15◯
清水エスパルス:11◯ 30◯ 14◯ 5☓ 17◯ 13◯ 1☓

フォーメーション
■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:4 藤本康太 14 丸橋祐介 17 酒本憲幸 22 上本大海
MF:6 山口螢 13 清武弘嗣 16 キム ボギョン 23 倉田秋 26 村田和哉
FW:31 杉本健勇
SUB:1 松井謙弥 24 金聖基 5 中後雅喜 7 大竹洋平 25 黒木聖仁 11 播戸竜二 15 小松塁
交代:杉本→小松(60') 村田→播戸(109')

■清水エスパルス
GK:1 山本海人
DF:3 平岡康裕 5 岩下敬輔 17 ボスナー 4 太田宏介
MF:6 杉山浩太 30 アレックス 21 フレドリック ユングベリ
FW:11 大前元紀 14 伊藤翔 19 高原直泰
SUB:29 磯井健平 26 村松大輔 7 山本真希 8 枝村匠馬 18 小野伸二 13 高木俊幸 27 鍋田亜人夢
交代:ユングベリ→小野(19') 杉山→高木(83') 小野→枝村(90'延長開始)

クリスマスイブの天皇杯準決勝は清水エスパルス戦。
セレッソは、扇原がサスペンションの為キム・ボギョンがボランチに下りて4回戦で同点ゴールを決めた村田が公式戦初先発。また茂庭が体調不良という事でここ数試合右SBでプレーしていた藤本がCBに周り酒本がキャプテンマークをつけて先発に復帰。
清水は先発が実際生で見るのは02年W杯日韓大会神戸ウイングスタジアムのナイジェリアースウェーデン戦以来となるリュングベリ。また左のアウトサイドに伊藤翔、アンカーは杉山がはいる布陣。

■セレッソの攻撃と清水の守備
セレッソポゼッションの形
4-3-3の清水の守り方は両サイドが下がって4-1-4-1になる。
高原が1枚出てセレッソのボランチに当たる形になり、リーグ戦ではボランチがボールを持っていると中盤から1枚出てきてプレッシャーをかけに来ることが多かったのだけど、この日の清水はそれはほとんどない。
なので2CBと山口がトライアングルを作りボールを落ち着けボギョンがシャドーに近い位置でプレーする事ができていた。
もしかしたらリュングベリとアレックスと杉山の三角形のところ、特にリュングベリの守備に不安があって、あまり前から行ってしまうと杉山の両サイドや杉山が動かされた時にスペースができてしまうからなのかな?と思っていたら正にその形でセレッソが先制する。

バイタルエリアを空けてしまう清水
丸橋からのロングボールで杉本がサイドに流れて起点を作りそこに清武、倉田が寄った時に杉山が引っ張られた後のCBの前にアレックス、リュングベリが戻りきれず、ここで清武からのパスを受けたボギョンが詰めに来る太田を交わしてセレッソが先制する。

前半15分にハムストリングを痛めた様な感じでリュングベリから小野に交代するが、小野に交代してからもここのプレスバックがルーズなのでセレッソは何度かチャンスを作る事ができていた。

■清水の攻撃とセレッソの守備
マッチアップ
清水の4-3-3に対してセレッソは主にボギョンがリュングベリ(小野)に当たりに行くのでのマッチアップは図のような山口のアンカーの様な形になる。
フォーメーション図ではいつもの4-2-3-1で書いたけど、先ほど書いたように攻撃でも山口が両CBの前に入るので山口のアンカーにしてもいいぐらいの形になることが多かった。
エスパルスポゼッション
また清水は攻撃の時に両サイドが大きく広がり選手間の距離を広くしてボールをまわしてくる。その起点となるのは小野と岩下で、セレッソはCBの1枚とその前の山口の2枚が浮いている形になる分、1トップの杉本はボスナー・岩下・杉山の3人を見る事になっており、そこにさらに小野がCBの近くに引く事で清水の後ろでは楽にボールを持つことができていた。
ただもうちょっとアンカーの杉山がボールをさばくともっと小野や岩下が楽にプレーできるのになとも感じたけど。

■前半の展開
セレッソが早い段階で清水のポッカリ空いたスペースを使って先制するも、清水も上本のハンドで得たPKを小野が決めて同点にする。
スローインからのボールロストがルーズな対応で、大前から伊藤にボールが出る瞬間藤本は目線をきってしまっており、酒本がなんとかクリアするも高原の足下へという勿体無い失点だった。
ただ、清水の中盤の守備があまり機能していなかったのでセレッソの方がチャンスを多く作っていた。

■サイドアタッカー村田
右サイドに村田を固定
後半に入ってセレッソは村田をシャドーから右のアウトサイドに固定する。
ここで役割のハッキリした村田が躍動。マッチアップ相手の太田に対してドンドン勝負を仕掛けサイドを切り裂く。
また逆サイドではボギョンがボランチよりも少し前目にポジションを取れるのでそこで倉田・清武と誓い距離感でボールを繋いでくる事でペースを握り、チャンスを数多く作るもゴールが決まらない。

■後半から延長
83分以降の布陣
さらに両チームともに中盤の守備が機能しなくなりオープンな展開になっていく中清水も杉山に代えて高木を投入し高原を少し下がった位置で使うなど前線に厚みをもたせるも、どちらも決められず延長へ突入する。

延長立ち上がりに空いたバイタルからDFラインをドリブルで抜けて決めるも、清水もドリブルで持ち込んだ高木に対して中盤では守備ができずズルズル下がってしまい、そのまま決められて再び同点にされてしまう。

■PK
PKは前回同様セレッソサポが陣取る方で。
清水は岩下がセーブされ、セレッソは播戸がクロスバーに当ててで7人目まで突入したPKは7人目で早くも出てきたGK山本のシュートがポストに当たりセレッソが準決勝進出を決めた。

■その他
前回同様この試合もPKにまでもつれたが試合自体はセレッソペースで、前半からあった数あるチャンスを決めることができていればもう少し楽に勝てるゲームだった。
ただ準決勝進出は決めた。そして前向きに考えれば良い内容のサッカーができている事は間違いない。
このまま12/29のFC東京戦を勝ちきり是非天皇杯をとりたい。

この日も安定したプレーを見せていた山口螢。
前回同様CBの前に陣取り攻撃の起点となり、守備でも強い当たりで自由にやらせなかった。
清水がCBと山口の3人に対してCFの高原1枚だった事もあるけど、ここに付けられる形になった場合でもこの日ぐらいしっかりとしたポジショニングを取れていればスムーズにプレーできるのでは無いかと思う。

この試合ではなんといっても村田。
村田が1対1で太田に勝てるという計算で成り立っていた、後半の右サイドは村田・左サイドはボギョン・倉田・清武・丸橋での流動性、という組み合わせは新しい形で面白かった。
セレッソには純粋なサイドアタッカーはしばらくはいないので新しい可能性を感じさせたかなと思う。

2011年12月18日日曜日

12/17 天皇杯 4回戦 VSベガルタ仙台 @キンチョウスタジアム


■ベガルタ仙台 1 - 1 セレッソ大阪
ベガルタ仙台:武藤(98')
セレッソ大阪:村田(115')
■PK
ベガルタ仙台:2◯ 24☓ 19☓ 8◯
セレッソ大阪:13◯ 16◯ 14◯ 2◯

フォーメーション
■ベガルタ仙台
GK:16 林卓人
DF:25 菅井直樹 5 チョ ビョングク 2 鎌田次郎 23 田村直也
MF:17 富田晋吾 6 角田誠 11 関口訓充 10 梁 勇基
FW:15 太田吉彰 24 赤嶺真吾
SUB:1 桜井繁 3 渡辺広大 14 高橋義希 8 松下年宏 19 武藤雄樹 13 中島裕希 9 中原貴之
交代:太田→武藤(68') 梁→松下(85') チョ ビョングク→渡辺(90'延長開始)

■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 4 藤本康太 14 丸橋祐介 22 上本大海
MF:2 扇原貴宏 6 山口螢 13 清武弘嗣 16 キム ボギョン 23 倉田秋
FW:31 杉本健勇
SUB:1 松井謙弥 17 酒本憲幸 5 中後雅喜 7 大竹洋平 25 黒木聖仁 26 村田和哉 11 播戸竜二
交代:杉本→播戸(74') 倉田→村田(87') 山口→大竹(104')

天皇杯4回戦の相手はリーグ戦を4位で終えたベガルタ仙台。
今シーズンは2戦ともACLのアウェー戦直後の試合で、ホームが引き分け、アウェーが負けと勝っていない。
仙台は、守備ブロックを作るのが速くさらにコンパクトにしてシャドーのスペースを消してくるので、そこをどうやって広げるか。ボランチのポジショニングと裏のスペースがポイントになるかと。
丸橋からシャドーへ斜めのパスを入れれるような形に持っていきたい所。
この試合はキンチョウスタジアムで開催されたけど、トーナメント上は仙台がホームになるのでその順で書いています。

■マッチアップ
仙台の守備ブロックはやはりハーフウェイあたりから2トップも含めた10人で作る4-4-2。
立ち上がりは少し前から捕まえに来るような素振りを見せたもののセレッソはGKのキムジンヒョンを使って繋いでいったりしたのでスグにハーフウェイからのブロックに変わる。
仙台の守備ブロック
ただこの日の仙台は守備のブロックの形成が遅い。
例えば仙台が勝利した前回ならきっちり守備ブロックを素早く作りそこからボランチに向かって2トップや中盤の選手が出ていって自由にさせない形を作っていたんだけど、この日は特に2トップの切り替えが遅いので山口と扇原の単純な動きやCBと山口とのパス交換だけで扇原などが比較的自由にボールを受ける事ができていた。
ボランチがフリーになる仕組み1
ボランチがフリーになる仕組み2
■セレッソペース
セレッソはボランチが自由に受けれるといろいろできる。シャドーが引いたりしながら相手の中盤のラインを引っ張り出して狭くしたい2ラインの間を広げ、最初に書いた丸橋からシャドーへの斜めのパスが通るようになる。
相手のラインを広げて丸橋からシャドーへ
なので結局仙台はブロック全体を下げる事になり何とか最終ラインで跳ね返すという状態に。
セレッソは何度か決定機をつくるものの決められず、前半は0-0で終了。
0-0ながらペースはセレッソなので、ミスと不安定な審判にさえ注意してこのまま続けていけばという状況だった。

そして後半立ち上がりも展開は変わらずセレッソがボールを繋いで攻めこむ。
仙台は攻めこまれてのブロックも下がっているのでなかなか持ち味の速いカウンターを見せることもほとんどない。
ただ徐々にセレッソも足が止まり始めスペースが出来てくる。

■膠着状態
セレッソが攻めきれず足も止まり始めた事で膠着状態に。
後半に仙台は太田→武藤(68') 梁→松下(85')、セレッソは杉本→播戸(74') 倉田→村田(87')と選手交代。
後半の布陣
仙台の武藤は終盤にチャンスを得たというルーキーらしく初めて見た選手なんだけど、スピードがあって思い切りよく仕掛けてくるのでこの試合の仙台で最も可能性を感じる選手だった。

で、試合は0-0のまま90分を終了。延長になる。

■延長
延長の布陣
後半に武藤が入った事でカウンターの可能性も見せるようになった仙台ながらやっぱりいつもほどの怖さは無い。怖いのはミスと審判だな…という展開の中、延長前半にミスから失点してしまう。
前線で不用意に奪われたボールを一気にはこばれて、さらに後ろでもミスをしてしまった。
流石に2度ミスが続くと厳しい。

しかしセレッソの流れは悪くはない。115分に交代で入った大竹から播戸、村田とつなぎ同点に追いつく。
大竹はきっと自分で打とうと思ってカットインしたんだけど中央に播戸がいたのでシュートが打てなかった、播戸のワンタッチのスルーパスはきっとその裏で走っていた丸橋へのパスだったんだと思う。けどそのパスを受けた村田のシュートは当たりそこねながらネットを揺らせた。
あれだけ支配してチャンスを作ってた前半には決められなかったのに、こういうので決まってしまうんだって感じはあるが、何にせよ同点に追いつく。

■PK
PKはセレッソサポが陣取る方で。
先行の仙台は2人目と3人目の赤嶺と武藤が外したがセレッソは4人全員が決めて準々決勝進出を決めた。

■その他
実は仙台には去年も勝っていない(2引き分け)ので厳しい試合になると思われたこの試合を、公式記録は引き分けのPKながら何とか乗り越えた。
タイトルが欲しい。天皇杯を取って来年もACLに出たい。クルピと少しでもサッカーをするためにも。

あと本文中では触れなかったけど、この試合の健勇と螢は光るプレーを今まで以上に見せていたのが少し嬉しい所。

2011年12月4日日曜日

12/3 Jリーグ第34節 VSアビスパ福岡 @キンチョウスタジアム


■セレッソ大阪 7 - 1 アビスパ福岡
セレッソ大阪:藤本(10') 清武(35') キム ボギョン(40') 倉田(45+1') 倉田(50') 杉本(52') 村田(76')
アビスパ福岡:城後(32')

フォーメーション
■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 4 藤本康太 14 丸橋祐介 22 上本大海
MF:2 扇原貴宏 6 山口螢 13 清武弘嗣 16 キムボギョン 23 倉田秋
FW:31 杉本健勇
SUB:1 松井謙弥 24 金 聖基 33 高橋祐太郎 9 ファビオ ロペス 25 黒木聖仁 26 村田和哉 11 播戸竜二
交代:扇原→黒木(67') 倉田→村田(67') 杉本→播戸(81')

■アビスパ福岡
GK:1 神山竜一
DF:3 山形辰徳 5 田中誠 17 山口和樹 2 キム ミンジェ
MF:8 鈴木惇 7 中町公祐 19 成岡翔 14 松浦拓弥
FW:10 城後寿 16 岡本英也
SUB:23 六反勇治 6 丹羽大輝 20 宮路洋輔 28 牛之濱拓 24 重松健太郎 9 高橋泰 39 ハマゾッチ
交代:松浦→重松(52') 鈴木→牛之濱(61') 城後→ハマゾッチ(77')

いろんなことがあった2011シーズンリーグ最終戦。
セレッソは左SBにサスペンションから丸橋が戻り、酒本が肩を痛めたということで藤本が右SB、マルチネスがベンチ外でボランチが山口と扇原、シャドーには8/17のアウェー鹿島戦以来の清武・ボギョン・倉田の3人が入る。
一方のJ2降格が既に決まっている福岡は前回対戦時から監督、CB、ボランチが代わっている。またこの日もCBに入った田中誠は今シーズン限りの引退を発表しており既に天皇杯でも敗退しているのでこの日が現役最後の試合となる。

■マッチアップ
福岡は2トップがCBを捨ててボランチを見るという柏が取ってきたのと同じような形で、中盤のシャドーのスペースはDFラインを上げる事で消しにかかるという方法。
福岡の基本守備陣形
福岡の2トップは2人でセットになってボランチを見てくるようなので、セレッソのボランチはDFラインに下りたり、SBを押し上げて両サイドに開いたりなどといった動きでFWから逃げる動きを見せるものの中盤のブロックがコンパクトなのでボランチからのパスが引っかかり開始直後はそれほどいい形でボールは運べない。
プレス回避のポジショニング
しかし開始5分ぐらいから清武を始めシャドーが福岡の弱点に気がつく。
福岡はボールホルダーにプレスがかかってようが、かかってまいが関係なく中盤のブロックをコンパクトにするためにDFラインをあげようとしてくる。
多分福岡はセレッソ対策としてシャドーのスペースを消す事ってのを一生懸命にやってきたんだとは思うが、ボールにプレスがかかってない状態でラインを上げるのは自殺行為。
なので、シャドーと杉本や丸橋が裏を狙いそこにサイドやDFラインに下がったボランチからドンドン長いボールを入れてくる。
裏狙い

もうここからは完全にセレッソペース。
簡単に裏を狙えるしそのプレーで一気に相手を押し込めるので、今シーズンなかなかできなかった前からのプレッシングもできるようになる。
前からのプレッシング

■試合展開
ということで5分以降は完全にセレッソペースとなり、裏をついたチャンスで得たCKからのこぼれ球を藤本が強烈なミドルを決め先制。
その後、前プレの判断ミスでかなり距離ある相手1人対してボギョンと扇原が2人で行ってしまい、そこのズレからセレッソの右サイドのスペースを使われて失点してしまうが、直後に清武のスーパーミドルで突き放し、さらにまた裏からキム・ボギョン、倉田のPKとゴールを重ねて前半の時点で4-1となる。

■後半
福岡は後半どうしてくるのかな?と思っていたら積極的に前からプレッシングをしようということになったらしい。基本は前半と同じような2トップはボランチの前から始めるもののそこにアタックに行ってボールをCBに戻せばCBにも行くようになる。
福岡のプレッシング
が、しかし福岡のプレッシングはボールを奪われた瞬間の切り替えはとてもプレッシングを狙うレベルにはなっていない。まあ前半4-1なんで仕方がない部分もあるんだろうけど、ボールホルダーにプレスがかかってない状態がやっぱり頻繁に起こってしまっており、そこでもまだラインを上げて来てしまう。

当たり前だけど、ボールホルダーにプレスがかかってない状態ってのはスルーパスを全く自分のタイミングで出せるって事なんで、50分に倉田、52分に杉本が簡単に裏に抜け出し6-1。
さらに交代で出た村田にも清武からのスルーパスからプロ初ゴールが飛び出し7-1。

その後も播戸や村田が何度かチャンスを掴むなど福岡を圧倒して完勝となった。
クルピのリーグ最終戦はらしさを感じさせる大勝だった。

■その他
福岡のディフェンスは全く意味不明だった。
もしかしたら本来なら最初からもっと前からいくのがこのチームのやり方なのかなとも感じたけど、ラインを上げるのとボールホルダーへのプレッシャーがセットだってのは基本中の基本なのにそれが出来ていないのだからこの結果になっても仕方ないかなと。

この試合で今シーズンのリーグ戦は終了。
今シーズンの順位は12位
得点67点はガンバに次いで名古屋と並ぶ2位タイ
失点53点は降格した3チームに次ぐ後ろから4番目タイ
得失点差+14はACL出場の3チームに次ぐ4位タイ
まあ出入りの激しいシーズンでした。

今シーズンのまとめは天皇杯が終わってからでもやることにします。

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