2011年10月16日日曜日

10/15 Jリーグ第29節 VSヴァンフォーレ甲府 @キンチョウスタジアム


■セレッソ大阪 0 - 4 ヴァンフォーレ甲府
セレッソ大阪:なし
ヴァンフォーレ甲府:パウリーニョ(2') ハーフナー マイク(28') ハーフナー マイク(63') 犬塚(90'+2)

フォーメーション
■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 4 藤本康太 14 丸橋祐介 17 酒本憲幸
MF:5 中後雅喜 7 大竹洋平 9 ファビオ ロペス 10 マルチネス
FW:15 小松塁 31 杉本健勇
SUB:1 松井謙弥 22 上本大海 32 尾亦弘友希 25 黒木聖仁 26 村田和哉 11 播戸竜二
 19 永井龍
交代:小松→播戸(33') 杉本→永井(33') 大竹→村田(71')

■ヴァンフォーレ甲府
GK:21 荒谷弘樹
DF:25 市川大祐 17 津田琢磨 3 冨田大介 6 吉田豊
MF:4 山本英臣 27 伊東輝悦 28 井澤惇 10 パウリーニョ
FW:20 片桐淳至 14 ハーフナー マイク
SUB:1 荻晃太 2 小林久晃 8 養父雄仁 15 内田智也 29 犬塚友輔 18 柏好文 24 堀米勇輝
交代:片桐→内田(73') 津田→小林(81') 伊東→犬塚(86')

代表ウィークが終わりリーグが再開。
安定しない戦いが続いていた今シーズン、相次ぐけが人もありACLの敗退以降は完全にリズムが狂ってしまったが何とか立て直したい所。
セレッソは天皇杯で復帰したマルチネスがリーグでも久々のスタメン出場となったものの清武は間に合わず、またここ最近は孤軍奮闘していた倉田もサスペンションで出場停止の為、小松と杉本の2トップに2列目は大竹とファビオロペスという布陣。
一方ここ数試合調子を上げてきた甲府は足首のケガの報道もあったが、代表帰りのハーフナーがスタメン。

■甲府の守備
甲府の守備
フォーメーションでは4-2-3-1にした甲府だけど、守備の時は4-4-2になる。
もうコピペでいいんじゃないかってぐらいまあここしばらくずっと相手は同じ形の2ライン+2トップでボランチっていうあれ。
実は甲府は前回アウェーでの対戦時も4-4-2で守ってきたけど、形が同じってだけでやり方は全く違う。監督も代わってるし前回はハーフナーも出場停止だったって事もあるんだろうけど、前回はリトリートで4-4のブロックを低い位置で作って守っていたが、今回はラインの設定が前回よりもかなり高く2トップがボランチを捕まえるタイミングもかなり速くなっていた。
また4-4のラインの間にボールが入った時の挟み込み、ラインの前へのプレシャーもかなり速く、降格圏にいながらここ3試合を2勝1敗と結果を残している好調さの要因も感じさせた。

■セレッソの攻撃
セレッソの攻撃
一方ACL以降完全にリズムが狂っているセレッソは甲府の守備を崩す為に図のように動く。
が、この日の2トップが全くボールを引き出す動きをしないのでなかなか4-4の間までボールを運べない。
2トップが役に立っていないいないセレッソ
2トップがボールを引き出す動きをしないのでファビオロペスが中に入って受けようとする。
そうなればSBが上がるスペースが出来るのでそこから崩そうという意図が見られだすんだけど、そこにも2トップの1枚がボールを受けに行ってあげないし、甲府の寄せが速いのでサイドで2対1にされてボールを失う場面が頻繁に出てきてしまう。

■甲府のカウンター
甲府の攻撃の動き方
ボールを奪った甲府が狙うのはSBの後ろでCBの横のスペース。
左サイドはパウリーニョがそのまま縦へ、右は片桐が中央から流れて片桐がいた場所には右サイドから井澤が入ってくる。

甲府が支配する
組み立てられていない、セット出来ていない状態でボールを奪われてこのサイドのスペースを使われてカウンターを受けるので簡単に決定機を作られる。
このカウンターで開始直後にパウリーニョ、28分に再びパウリーニョに走られて最後はハーフナーに合わされて0-2。
そもそもそこに持って行かれる形が最悪だからなんだけど、パウリーニョのスピードとタイミングに対応できていなかった。
さらにカウンターを防いだとしてもボールを持ってる時にボールを引き出せない2トップは守備でもなぜか2枚とも前に残っちゃってほぼ何もしないのでボールも回され放題で引いて守るしか無いというほぼ何も出来ていない状況。

■試合開始?
なので前半33分にしてクルピが動く
下げたのは攻撃にも守備にも全く何の役にも立っていなかったので2トップ。
小松と杉本はボールを引き出せないし、運べない、だから組み立てられないという2人少ないのも同じ状態だったので前半終了までも待てなかったって事なんだろう。播戸と永井に入れ替える。

交代で入った播戸がボールを引き出す
入って流石のプレーを見せたのは播戸。
2トップの場合、いつもと違うのは2トップの下のスペース。
小松と杉本はココを全く使えてなかったが播戸は前で張っているだけでなく引いてきてボールを受ける。
なのでセレッソはボールを運べるようになり前半33分にしてやっとサッカーがはじまる。

ただ、これでやっとサッカーになりだしたってだけで、甲府の4-4+2トップの守備はきっちりしているのでセレッソが甲府を圧倒するほど良くなったわけではない。ここ数試合と同じようにあいかわらず前からのプレッシングもできていないし。

しかし前に運べるようにはなったわけで、後半に入ると相手を押し込める事ができるような場面も出てくる。
右サイドの酒本からのチャンスが多かったので甲府もそこを押さえる為にパウリーニョと片桐を入れ替えたりして対応していたのだけどそれでも両SBが高い位置を取るセレッソのやりたい形がやっと見れるようになってきていた。
しかしここに落とし穴があった。
相手を押し込んで攻め込んでいたボールを奪われハーフナーに出てきたボールを茂庭がムリをして飛び込んで奪いにかかったとこをを入れ替わられてしまい独走。
ハーフナーとパウリーニョ対藤本という2対1はそのままハーフナーに決められて0-3にされてしまった。

この時点で既に0-2だったし、やっと攻めれるようになってきた、やっとセレッソのサッカーを少しだけでも見せれるようになってきた所だったのでムリをしてでも抑えたかったという気持ちはわかるんだけどね…
最後に途中出場の犬塚にも決められたが、結果的にはこの3失点目で試合は終わってしまった。

■前プレができない
前からプレッシングに行けないセレッソ
ミス絡みでボールを失ったときには仕方ないんだけど、そうでないときにも特にACL以降は前からプレスに行けなくなってしまった。
以前の「守備について」で書いたようにボールを持っている時に狙い通りの形に出来ていない事が影響しているんだけど、特にACL以降はプレスにいける場面でも行くことができなくなってしまった。
前ではめ込んでしまえる状況なんだけどSBは自分の後ろが気になって下がってしまう。なのでボランチも前に行けない。
そうなるとボランチの前で相手にスペースを与えてしまう。2列目が戻ってきたとしてもその2列目の前はフリーにしている。
だから相手にボールを回される、そうなるとセレッソのブロックも下げざるを得なくなる。
良い時は前プレとブロックを下げることを状況によって使い分けていたのに、今はブロックを下げる一辺倒になってしまっている。
メンタル的な部分が大きいのだろうけど…

■その他
という事でこの試合はここ最近見たことが無いぐらいのヒドい試合だった。
また、やっぱり前半立ち上がりの守備が安定していなかったんだけど、この試合に限って言えば本文中にも書いたように2トップの出来による所が非常に大きかった。
それを矢面に立って受けることになってしまったCB、SB、ボランチはちょっとかわいそうなぐらい。
あれだけ何もしてくれないと2トップの悪いところばかりが出てしまう。
CKの時にゾーンの外でマイクに杉本をマンツーでぶつけていた様に、狙いは甲府の高さに対抗しての人選だったかとは思うが、完全に失敗だった。

次は清武が戻ってきそうだし、ゴール以外でも今きちんとサッカーができているFWは播戸だけなので、播戸を1トップに置いた3シャドーの形できちっとやるべきこと、できることを徹底するしか無いんじゃないかな。

3 件のコメント :

  1. たびたび失礼します。
    のんちゃんです。
    ざっくりとした感想ですが、
    442のボックスでは連携不足の気がしました。
    セレッソは4231のシャドーの連携練習が多いのではないでしょうか。
    442では中央にブロックが敷きやすく、
    真ん中の守備が安定しやすいといわれていますが、
    SBとSHの間の大きなスペースが開きやすく、
    そのデメリットを突かれていた気がしました。
    特に左(甲府にとっての右)を片桐とパウリーニョに自由にされていた印象でした。
    どうでしょうか?
    あと、ご指摘の通り、セレッソの2トップがただいてるだけの印象も受けました。
    なので、セレッソのCHとFWの間のスペースも使われ放題だった気がします。

    次節は清武が復帰の予定です。
    マルチから清武でボールが収まってくれることを期待します。

    いつも、ブログありがとうございます。
    私のバイブルになっております。

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  2. いつもありがとうございます
    おっしゃる様に4-4-2は連携不足ですね。
    まあ連携不足というか役割の整理不足というか・・・
    去年から何度か4-4-2でやってますけどほとんどいつも同じ様な状況に陥っています。
    そもそもセレッソはビルドアップの基点(ボランチのポジション)が低く設定してあるのでどうしてもFWと中盤の間が開きやすいという部分があり、さらに2トップにすると単純に人数が減るのでさらにその傾向が高まります。また前線に2枚いる事で早めにトップにボールを入れるので両SBが追いつかないって事も起こりやすくなります。
    なので、ボールを失った時にカウンターを受けやすくなるんですよね。
    どうしても2トップにするとボールの行き来が非常に激しい試合になってしまう事が多いです。(負けてる時などはワザとそれを狙う事もあるでしょうけど)
    ここ数試合は、ボールを失う事に対しての意識がちょっと低くなってるような気がしますね。セレッソみたいなやり方の場合は特にボールを失ったときの形や状況で相手カウンターの有無が決まっちゃいますから。

    あとセレッソの左/甲府の右ですが、あそこは丸橋がかわいそうなぐらいスペースがありましたね。あれにはファビオロペスのポジショニングも影響していたと思います。2トップを入れ替える直前ぐらいからしばらくはファビオロペスと大竹が左右入れ替わってて若干マシになりますので。

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  3. のんちゃんです。
    回答ありがとうございました。
    今季SBのスペースを狙われていますが、最近批判の多い丸橋も他の選手の位置取りが影響している点も考慮しないといけませんね。
    いつもありがとうございます。
    磐田戦の記事楽しみにしています。

    返信削除

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