2011年8月7日日曜日

8/6 Jリーグ第20節 VS川崎フロンターレ @等々力陸上競技場

■川崎フロンターレ 1 - 2 セレッソ大阪
川崎フロンターレ:登里(64')
セレッソ大阪:清武(11') 倉田(36')

フォーメーション

■川崎フロンターレ
GK:1 相澤貴志
DF:3 田中裕介 4 井川祐輔 17 菊地光将
MF:19 柴崎晃誠 6 田坂祐介 14 中村憲剛 13 山瀬功治 23 登里享平
FW:10 ジュニーニョ 11 小林悠
SUB:28 杉山力裕 5 薗田淳 24 田中雄大 30 大島僚太 16 楠神順平 21 棗佑喜 29 久木野聡
交代:山瀬→大島(62') 登里→楠神(77') 柴崎→棗(88')

■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 14 丸橋祐介 17 酒本憲幸 22 上本大海
MF:5 中後雅喜 10 マルチネス 13 清武弘嗣 16 キム ボギョン 23 倉田秋
FW:15 小松塁
SUB:1 松井謙弥 2 扇原貴宏 4 藤本康太 6 山口螢 25 黒木聖仁 11 播戸竜二 31 杉本健勇
交代:小松→杉本(86') 酒本→藤本(90'+3')

乾が移籍した初戦。メンバーは前節から乾が清武に代わっただけで前節大きなミスを2つしたキムジンヒョンもそのまま使ってきた。報道によるとクルピからは全く何も言われていないらしい。
一方の川崎はアップ中に左SBの小宮山がふくらはぎを痛めたらしく急遽右SBの田中を左、ボランチの田坂を右SB、そしてサブに入っていた柴崎をボランチでスタートする事に。
前回ホームでの対戦では、川崎はCBは無視し2トップはボランチ、その後ろに4-4のブロックを作ってショートカウンター狙いでボギョン・マルチネスの裏をついて前半まんまと2点とったものの最終的には3-3だったのだけど…
試合前には松田直樹への黙祷が捧げられました。

■川崎のセレッソ対策
川崎の守備
人が代わってるせいなのか川崎の守備は前回とは少し異なり、2トップはCB2枚と中後にして後は4-4のブロックという形。ただマルチネスにボールが入った時はブロックから1人が必ず出てきてプレッシャーに行く。
ただ、マルチネスは左サイドにずれている事が多いので、川崎でマルチネスに当たりに来るのは右SHの山瀬。そうなるとセレッソのSBは高い位置に出てくるので丸橋が空く。
って事でSBを使って攻めようとするんだけど、ここで取られるとカウンターを浴びてしまう。
現に開始直後にこれでカウンターを浴びて柴崎のシュートやカウンターのカウンターで決定機を作られてしまっていた。

川崎のポゼッションとセレッソの守備
けど、そういう形が見える事は少なくなっていた。川崎のラインは浅かったのでセレッソがカウンターのカウンターを恐れて立ち上がりは早めに裏を狙っていたので人数が揃っていた事もあるんだろうけど、川崎ボールを持ってサッカーしようとしてくる。
ただ、川崎のポゼッションは中に入る動きが人もボールも少ないのでそれほど脅威ではなく、人数をかけて攻める割には攻守の切り替えも速くないので比較的簡単にボールが運べる。

■川崎とセレッソのセットプレーの守備
そんな中CKから清武が先制。
川崎のセットプレーの守備はニアポストとニアゾーンに人を立てて後はマンツーという形なんだけど、ニアゾーンにたってる人は割と中央に寄っているので、中後からの速いボールをその前で合わせた形だった。

逆にセレッソのCKは完全ゾーン。
小松が入っている時の形は、ニアポストに丸橋を置いて、ゴールラインほどの位置にニアゾーンに小松を立ててそこからマルチネス・茂庭・上本・酒本と5人並べてその前に中後。
最初のCKでいきなりショートコーナーでゾーンをずらす事を狙ってきたようにいろいろ対策は考えてきたんだろうけど、速いボールではこのニアの小松とマルチネスに引っかかり、ファーでは茂庭と大海に寄せられ、川崎がポゼッション狙いのサッカーだったのでセットプレーが多かった割には全く効果的に使えていなかった。

■川崎のポゼッションとセレッソのカウンター
川崎の両SBが上がる
こうなるとセレッソは完全にカウンター狙い。
セレッソは守備方法のパターン2、人数をかけてしっかり守ってカウンターを選択。
最終ラインと中盤のラインの間には中後を置いているので安定感もある。
前にも書いたように川崎はボールを持っているけど人数をかけて守るセレッソのブロックを崩す人やボールの動きが少ない。
攻めあぐねる川崎は、セレッソが1トップで残りを下げから両SBも上がるようになるが、両SBを上げるやり方は多分狙っているわけではない。
なので、ボールを奪ったセレッソが両SBの裏のスペースへカウンターをどんどん繰り出すようになる。
セレッソのカウンター
普段両SBを上げて攻撃するセレッソには慣れない形の川崎の穴が完全に見えいた様子。
セットプレーのカウンターから清武がボールを運び、倉田へ美しいスルーパス。
柴崎が前を走る小松と右サイドを上がってくる酒本につられて後ろの倉田を離してしまい
フリーの倉田が決めて0-2とリードを広げた。

前半は初めて日本代表に選ばれた清武のボールを運ぶ能力が存分に発揮された展開だった。

■ブロックが下がり過ぎると・・・
後半も同じく川崎のポゼッションとセレッソのカウンター。
ただ、セレッソの守備ブロックが徐々に低く低く下がっていってしまう。
セレッソの最終ラインが下がり過ぎてしまう
前節の悔しい負けもあったし順位的な面でどうしても負けたくないという気持ちが働いたのだろう。前半0-2にしたあたりからゾーンが少し下がりすぎの感じはあったけど後半になってペナの外だった最終ラインの高さはペナのラインぐらいになって、さらに川崎が山瀬から大島に代えたあたりでペナの中になっていた。
最終ラインが下がると間を使われたくないので当然中盤のラインも下がる。となると鹿島戦でもそうなってしまったようにボランチがフリーになってしまう。
このフリーのボランチがハーフウェイぐらいのまだ遠い位置なら問題は無いんだけど、ミドルを打たれてしまう位置ならもうダメ。

結局は下がり過ぎたラインからマイナスのボールを入れられてそのこぼれ球を押しこまれて失点してしまう。
後ろで人数をかけて守ってそこからカウンターを狙うというサッカーをやってるのに、後ろで人数をかけた所を崩されてしまった。

■難しい交代策
その後カウンターから倉田が決定機を作るも決め切れない。
こうなると川崎はさらに攻めにかかる。そしてセレッソのカウンターも減る。
そしてセレッソは交代が難しい状況に追い込まれていく。

この状況で動くとしたら前のカウンター要因か後ろに人を増やすか。
具体的に言えば、小松を播戸に代えるかシャドーを藤本に代えてボギョンをシャドーに出すか。
ただ、小松を代えてしまうとセットプレーのニアゾーンが低くなってしまうし、シャドーを下げると倉田と清武というカウンターの急先鋒がいなくなってしまう。
またマルチネスやボギョンの所を代えると清武と倉田に出す人もいなくなる。

って事で粘りに粘って代えたのは小松から杉本。
高さを確保したまま前線をフレッシュにしてきた。多分メンバー登録的に杉本はシャドーの交代要員だったはずなのでかなり悩んだ末だと思われる。

その後川崎はドンドン前線の人数を増やして攻め立て、終了間際には中後が中途半端に釣り出されてしまった所を使われてジュニーニョに危ないシュートを打たれるものの酒本と藤本を代えて何とか逃げ切る事に成功。
大きな勝ち点3を獲得できた。

■その他
乾が抜け、名実ともにセレッソのエースとなった清武の良さは存分に出ていた。
前にも書いたかもしれないけど、清武の魅力はなんといってもボールを運ぶ能力。
これは真司、乾、家長など今までのシャドーの中でも一番だと思う。
最初は最後のプレーで雑になってしまう事も多かったけど、U-22の主力になってからはそれも減ってきたので代表にも選ばれたんだと思う。
ボールを運ぶ能力が今までのシャドーの中でも一番って事は、日本代表の中でも相当上にいるって事なので是非代表でもポジションを奪って欲しい。

また、浦和戦から始め、ACLのダービーでも効果をあげ、ここ数試合も守備の時になっているCBの前に中後、その前にボギョンとマルチネスという形。
多分次のダービーでも同じように守るはず。
この日の後半は下がりすぎてしまい厳しい状況となったが、前半は狙い通りのサッカーができていたので、上本と茂庭はラインの高さにだけは十分気をつけてしっかり勝って欲しい。
ここで勝てればいよいよ安定してくるはずだから。

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